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第32話 / DIGGIN’THE SOUL
咲の家は松本市並柳の団地にあった。 「えーと、413号室……」「こっちだよ、私についてきて!」「う、うん。わかった」 団地特有の同じような外観の部屋がずらりと並ぶ。 それでも迷うことはない。 何度も来たからかはっきりと覚えていた。咲の家... -
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第31話 / DIGGIN’THE SOUL
三章~絡霊~ 「店長! 私行ってくる!」「待て。準備してからでも遅くない」「でもっ!」「まずは落ち着け。行くなとは言ってない」 店長がいつになく強い口調でそう言った。 「焦ってもどうにもならないことくらい分かれ。彼にも現場を離れるように... -
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第30話 / DIGGIN’THE SOUL
その後、ホテルスタッフの誘導のもと、同窓会は別会場で行われることとなった。 生徒会長の進行と先生方による余興から始まり――なぜかエアバンドだった――会場も再び賑やかさを取り戻している。 「いや~、でも私たちの代ってこういうこと、多いよね~」... -
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第29話 / DIGGIN’THE SOUL
ステージ上では各担任の先生の挨拶が終わり、有志による余興はわずか2%。 スクリーンに映るグラフに、会場からは「ほぉ〜」とか「誰だっ」とおふざけ調子の声が上がった。 続いて舞台に現れたのは芸人を目指している二人組。 在学中からお笑いを目... -
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第28話 / DIGGIN’THE SOUL
二章~亀裂~ 会場はすでに大きな喧騒に包まれていた。 美久の話では出席者が二四〇人ほど。 一学年で三〇〇名ほどいたはずだから、そのうち八割が参加していることになる。 壁際にドリンクカウンターやビュッフェ形式で料理が並び、会場には円卓で... -
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第27話 / DIGGIN’THE SOUL
「こら~、二人でイチャつくな~」 美久がまたまた懐かしのトーンで突っ込んでくる。 「でも咲はやっと朱璃に会えたね」「うん、卒業以来会えてなかったし……会えて良かった~~」「私もだよ。……元気そうで良かった」 話し方も雰囲気も昔のまま。昔の姿... -
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第26話 / DIGGIN’THE SOUL
一章~懐縁~ 同窓会当日。 散々悩んだ挙げ句、美久から後追いの電話が来て観念した私は、夕方からの店番を羽海に代わってもらい、ANIERAから直接行くことにしたのだった。 「そういえば今日ってどこいくの?」 ANIERAのロゴ入りエプロ... -
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第25話 / DIGGIN’THE SOUL
プロローグ 「ちょっと、朱璃! 聞いてる?」「え、えっとごめん! なんだっけ? 同窓会?」 そう声をかけられて、私はハッと顔を上げた。 通りかかった店員の耳に揺れる、今時珍しいクラシックなデザインのピアスに目を奪われてしまっていた。 「相... -
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第24話(2) / DIGGIN’THE SOUL
エピローグ2 薄明るく照らされた山道を、一人歩く。 私たちだけの秘密の場所。 木々のざわめきを抜けると、そこには草原が広がっていた。 真ん中には大きな一本の木。 この山で、いちばん空に近いと思える場所だった。 私はいつもの定位置に... -
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第24話(1) / DIGGIN’THE SOUL
エピローグ1 「大丈夫ですよ、安心して」 あがたの森音楽祭の日の夜。 藤間 は今ではもう博物館でしか見ないような黒電話を手に話していた。 「あの子は、そんなに弱くないですよ」 そう言って、そっと煙草を灰皿に置く。 紫煙 が一本、ゆらゆら...
