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第9話 / DIGGIN’THE SOUL
エピローグ カランカラン――。 店のドアを勢いよく開けると、そこには見慣れた髭面のおじさんが座っていた。 「いらっしゃ……なんだ朱璃か。だから店のドアは静かに開けろとあれほど――」「店長! ちょっとどういうこと? 唄の巫女がいるなんて聞いて... -
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第8話 / DIGGIN’ THE SOUL
指輪から白いモヤがたちこめ、次第にそれは女の子の姿を形作っていく。 その女の子は一瞬微笑みを浮かべ、そのまま霧となって消えていった。 「よかった……」 羽海は安堵した様子で、さっきまで女の子がいた虚空を見つめている。 「浄化の光……?」 ... -
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第7話 / DIGGIN’ THE SOUL
五章〜少女〜 「あなた、お店にいた……」 鳥居の向こうから、ひとりの女の子がゆっくりと歩いてくる。 女の子は私たちのそばまで歩み寄り、まっすぐ私を見つめ、口を開いた。 「封印はもうしたの?」「え?」「だから、この付喪神を封印したのって聞い... -
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第6話 / DIGGIN’ THE SOUL
四章〜神社〜 「昔、おじいちゃんと仲が良かった頃はこの神社によく来たわ。手をつないで、お参りして。屋台が出てたらおねだりして、二人で食べて……」 仁美が一つ一つ思い出すように話すのを聞きながら歩いていると、神社の鳥居が見えてきた。 「... -
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第5話 / DIGGIN’ THE SOUL
三章〜指輪〜 『ねぇ~おじいちゃん! これ仁美にちょうだい!』 幼い頃。 その指輪はなぜか特別なものに見えた。 おじいちゃんは穏やかな笑顔で、私の頭をやさしく撫でる。『仁美には、まだちょっと早いかもしれないね』『なんで! なんで!』『ほ... -
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第4話 / DIGGIN’ THE SOUL
二章〜陌霊〜 「原因? これが……?」 仁美は指輪ケースをまじまじと見つめている。 「見覚え、ありますか?」「……あるような、ないような」「中見たらわかるかもしれませんし、開けてみましょう」 私はそういって指輪ケースの口に指をかけた。 その... -
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第3話 / DIGGIN’ THE SOUL
一章〜邂逅()〜 深志だった。「老後の一人暮らしって寂しいのかな? 私はレコードに囲まれてのんびり出来るならアリだな~。ぐふふ」 これだけの家なら壁にコレクションのレコードを飾ることだって出来るだろう。 そう思いながら、門をくぐり、庭を... -
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第2話 / DIGGIN’ THE SOUL
「……お洒落な子だったなぁ」 同い年くらいだろうか。ずいぶん不思議な雰囲気をまとっていた気がする。 若い子らしくないクラシックなファッションをしていたせいなのか、整った顔立ちのせいなのか……。 そんなことを考えていると、奥から店長のため息が... -
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第1話 / DIGGIN’ THE SOUL
「実家には顔を出しているのか?」「店長には関係ないでしょ」「そうかもしれないが……」 薄暗い店内で、二人の男女が話している。 蒼い髪をした女は、そのやり取りにうんざりしているようだった。 その様子に男はため息をつく。 「たまには顔を出して... -
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第0話 / DIGGIN’ THE SOUL
――想いは、唄せるんだよ。 いつか聞いた声が、ふと頭の奥でささやく。 それは決して忘れることのできない―― 私にとって何よりも大切な記憶。 「……ごめんね。いつか還してあげるから」 私は何度目かも分からないその言葉を口にする。 薄暗い神社の...
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