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第15.5話 / DIGGIN’THE SOUL
いつのころからか、変わってしまった家族。 幸せだった日々に戻る方法は、ひとつだけだった。 私には、才能がなかった。 父も、母も、そのことに気が付いたのだろう。 うたうことを厳しく制限する父。 笑うこともうたうこともなくなった母。 そ... -
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第15話 / DIGGIN’THE SOUL
三章~綻心~ 「美味しい……クリームが濃厚で、たっぷり詰まってる」「そう、だね……」 羽海はそう言いながら、二つ目のベビーシュークリームを取り出していた。 私の手には一つ目のそれが重くのしかかってきている。 「ホントにそれ、全部食べるの? ... -
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第14話 / DIGGIN’THE SOUL
あの後、抽選会場には人だかりができて、抜け出すのもひと苦労だった。 ようやく逃げ出した私たちは、「二等賞」と大きく書かれた懸賞袋を片手に、アウトレットモールの外周から一本外れた静かな道を歩いていた。 この道をまっすぐ行けば、中町通ある... -
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第13話 / DIGGIN’ THE SOUL
二章~空虚~ 「やっぱり……ごめん」 羽海はそう言い残し、RAMONEのドアから外に飛び出して行った。 「羽海!」 後を追って外に出る。今度ばかりは放ってはおけない。ANIERAの時とは違う。唄のこともそう。明らかにおかしい。階段を駆け下りていく羽... -
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第12話 / DIGGIN’THE SOUL
「う、うん……よろしく……」 もしかして……意外とチョロいのかもしれない。 っと、気が変わらないうちに。 「じゃ、じゃあ、さっそく……」 気を取り直して、VHSを手に取る。 テープの外装は市販のSF映画のパッケージだが、あきらかに異質な空気を... -
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第11話 / DIGGIN’THE SOUL
一章~幽想~ 松本市・中町通りをイオンモール方面に向かって歩いていくと見えてくる。 ファッションスポット「RAMONE」。 ARファッションで〝古着風〟に見せるのが主流のなか、今では珍しい〝本物の古着屋〟だ。 白い壁に黒格子まい。 けれど、... -
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第10話 / DIGGIN’THE SOUL
プロローグ 「私が唄の巫女を探してたの、知ってたよね!?」 それはあの日、はぐらかされた質問だった。 「どうして隠してたの!? 私がどれだけ……どれだけ……」 店長にも何か事情があったのかもしれない、と思う。 それでも言葉が自然と荒ぶって... -
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第9話 / DIGGIN’THE SOUL
エピローグ カランカラン――。 店のドアを勢いよく開けると、そこには見慣れた髭面のおじさんが座っていた。 「いらっしゃ……なんだ朱璃か。だから店のドアは静かに開けろとあれほど――」「店長! ちょっとどういうこと? 唄の巫女がいるなんて聞いて... -
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第8話 / DIGGIN’ THE SOUL
指輪から白いモヤがたちこめ、次第にそれは女の子の姿を形作っていく。 その女の子は一瞬微笑みを浮かべ、そのまま霧となって消えていった。 「よかった……」 羽海は安堵した様子で、さっきまで女の子がいた虚空を見つめている。 「浄化の光……?」 ... -
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第7話 / DIGGIN’ THE SOUL
五章〜少女〜 「あなた、お店にいた……」 鳥居の向こうから、ひとりの女の子がゆっくりと歩いてくる。 女の子は私たちのそばまで歩み寄り、まっすぐ私を見つめ、口を開いた。 「封印はもうしたの?」「え?」「だから、この付喪神を封印したのって聞い...
